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job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)で「自動車整備・修理工」にあたる2つの職業の説明です。職業解説から抜粋しています。
自動車は、バスやタクシーのように人々の移動を支えたり、トラックのように物流の基盤を支えたりして、私たちの暮らしには無くてはならないものとなっている一方で、数多くの部品で構成されており、走行するに伴って劣化・摩耗が進み、その構造や装置の性能が低下するものである。そのため、自動車の走行の安全確保、及び有害排出ガスや騒音の抑制などの環境保全のために点検・整備が必要であり、その点検・整備を実施するのが自動車整備士である。さらに近年、技術開発の進展の結果、自動車には数多くの電子機器が搭載されるようになっており、その不具合の対処のため、専門的な技能を有する自動車整備士の役割は、ますます重要となっている。
自動車の点検・整備には、定期的に各部を点検し、機能の低下した部分を整備する定期点検整備と、交通事故などによる破損箇所の修理や、異常箇所の整備などがある。自動車は車種によって構造が異なるため、自動車の種類、エンジンの種類、部位別などにより整備分野が分かれている。
自動車整備士は、整備工場に持ち込まれた自動車について、原動機(エンジン、モーター)、操縦(ハンドル)、制動(ブレーキ)、緩衝(サスペンション)、動力伝達(トランスミッション)などの各装置や燃料・電気関係の部品などを点検し、性能が低下及び故障している箇所を発見し、お客様に説明して部品を交換・修理することが仕事である。
就業先としては、一般的に整備工場となるが、整備工場に就職するには、国家資格である自動車整備士の資格を取得している方が有利である。一方、資格を取得していなくても就職することは可能であり、整備工場に就職後、勤務をしながら夜間や休日に講習を受けられる養成施設(自動車整備技術講習所)に半年~1年半通い、資格を取得することも可能である。また、自動車整備に関して学ぶ工業高校の自動車整備科や、自動車整備の専門学校等の出身者だけでなく、高等学校や大学などで機械や電気に関する基礎的な知識を学んでいると有利である。このほか、自動車の運転免許や危険物取扱者乙種第四類、ガス溶接技能者、アーク溶接技能者(基本級)の資格があれば入職に有利となることが多い。上記については、中途採用の場合も、同様である。
自動車整備士の資格を取得するには、整備専門学校等の養成施設に通う方法と、前述のとおり整備工場で働きながら養成施設(自動車整備技術講習所)に通う方法がある。これらの養成施設を修了すると実技試験が免除となり、学科試験のみの受験となる。
自動車は法律によって所定の期間ごとに必ず点検・整備及び車検を行わなければならないため、職場(整備工場)は全国にあり、メーカー系自動車販売会社(自動車ディーラー)の整備工場や点検・整備を主な事業とする専業工場などがある。
地域に密着した業態のため、自動車ユーザーの利便性を第一に考えて、日曜・祝日に営業したり、夜間に営業することが多かったが、最近は従業員の働き方を最優先と考えて、休日を交替制にしたり、週休二日制を採用する企業も増えてきている。なお、外気が入る作業場であり、騒音、振動の発生、油脂による汚れなどがあるが、最近は空調設備の導入や電動車(電気自動車やハイブリッド車)を整備する割合が増加していることにより、そのようなことは減っている。
*一般社団法人日本自動車整備振興会連合会、令和6年度自動車分解整備業実態調査結果の概要について
自動車検査員は、指定整備工場において、自動車整備士によって整備された自動車が、国の定める保安基準に適合しているかを確認する「完成検査」を行い、自動車が安全に走行できる状態であるかの合否を判定する。
「完成検査」は、自動車の安全性を確保するために重要な工程であり、その時点において自動車が道路を安全に走行でき、環境への基準を満足しているかを確認することであり、検査を適切に行うことによって、整備不良や不正改造箇所のある自動車が公道を走行することを防いでいる。もし完成検査をした車に不具合があれば、人命に関わる事故の原因となりうるため、完成検査は継続検査(車検)の中で最も責任感が問われる重要な仕事である。
具体的には、自らの指定整備工場で整備された自動車について、構造に関する検査として、車検証に記載されている寸法との同一性や最低地上高等を視認等により検査する。装置に関する検査として、制動装置(ブレーキ)の性能及び制動能力や前照灯(ヘッドライト)の明るさ及び主光軸の向き等を検査機器を用いて基準値内であるかを検査するほか、動力伝達装置、走行装置、制動装置、灯火装置等の自動車の各装置について、検査用ハンマーを用いる方法や目視等により検査する。
自動車検査員が行う完成検査は本来、国が行う業務を代わりに行っているため、「みなし公務員」として扱われ、自動車の検査に必要な知識及び技能について地方運輸局長が行う自動車検査員教習を修了する(自動車検査員の資格)必要がある。また、勤務している指定整備工場において、勤務先から自動車検査員の選任を受けなければ、自動車検査員の業務をすることができない。現場では、「みなし公務員として、人命に関わる仕事に誇りと責任を持って取り組める」といった声が多い。
自動車検査員教習の受験資格は、整備主任者としての実務経験が二級自動車整備士の場合は1年以上、一級自動車整備士の場合は6ヶ月以上必要であること(整備主任者になるには、二級自動車整備士又は一級自動車整備士の資格が必要)、直近の整備主任者研修を受講修了していること、勤務先が「指定整備工場」であることなどである。
自動車検査員は高い専門性を有し、同一の現場でみた場合、自動車整備士と比較して、賃金水準が高いことが一般的である。
指定整備工場においては、完成検査をするために必ず1人は自動車検査員が必要であり、業界全体としてもその人材は不足していることから、転職において自動車検査員の資格は有利である。
出典: 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成「職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01」職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月16日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成