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job tag(厚生労働省 職業情報提供サイト)で「自然科学系研究者」にあたる8つの職業の説明です。職業解説から抜粋しています。
化学、物理、法医学等の専門知識を踏まえ、科学的な見地から犯罪捜査に関わる鑑定や研究等を行う。
業務内容の詳細は、各都道府県警察本部の科学捜査研究所により異なるが、主に専門知識の分野によって、化学科、物理科、法医科、文書科、心理科の5職種に分けられる。
「化学科」では、火薬や油類の鑑定、覚せい剤や大麻等の違法薬物や毒物の鑑定、微細証拠物の検査等を行う。
都道府県ごとに採用試験の状況は異なるが、専門職として採用され、科学捜査研究所に配属される。
採用人数は少なく、採用のない年もある。受験資格では、大学において、化学、物理学、生物学等の職種に関連ある学科を卒業した者(卒業見込みを含む)であることが条件となっている都道府県警察もある。
警視庁や各道府県警察本部の刑事部に設置される科学捜査研究所に配属される。
労働条件は、原則として一般の公務員と同様である。基本の勤務形態は、平日勤務の週休二日制であるが、鑑定のため夜間又は休日に対応する場合があり、事件や事故の発生に備えて当直勤務をする都道府県警察もある。
道路や橋などを造る土木工学やビルなどを建てる建築工学について、基礎的な分野から応用の分野まで様々な研究を行う。(大学教員については「大学・短期大学教員」を参照。)
土木工学の分野では、道路、鉄道、橋梁、港湾、空港、河川、ダム、上下水道、都市計画など社会基盤に関する研究などを行う。研究分野としては、構造・材料、水理・水質、地盤・基礎、都市計画・防災などがある。
建築工学の分野では、ビルや住宅など様々な建築物の建設に関する研究を行う。具体的には、建築計画、構造力学や構造設計に関する研究、建築工法に関する研究、コンクリートなどの建築材料に関する研究などを行う。建物の設計や建物内の環境についての研究などもある。
入職にあたって必要とされる資格はないが、土木・建築工学に関する高度な専門知識が求められるため、大学の工学部の土木学科や建築学科を卒業した後、更に大学院の修士課程、博士課程で学んでから就職するのが一般的である。
なお、関係省庁などで実務に携わりながら研究を進める土木・建築工学研究者もおり、その場合は入職にあたって専門性に応じた技術系の公務員試験等の合格が必要となる。
主な就職先として、大学等に附属する研究所、土木研究所や建築研究所などの公的研究機関、建設会社などの研究部門や民間の研究機関等がある。
就業者は男性の比率が高い。
コンピュータや情報機器等に関する研究を行う。(大学教員については「大学・短期大学教員」を参照。)
研究の分野は、大きく分けて、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク等に分かれる。
ハードウェアの分野では、コンピュータをより便利に、より早い計算ができるようにするためのハードウェアの設計方法や既存機器の改良方法の開発などを行う。信頼性の高い新しいLSI(大規模集積回路)開発などを行うこともある。
入職にあたって必要な資格はないが、高度な専門的知識が求められるため、大学の理工学部や情報科学に関する学部を卒業した後に、大学院の修士課程や博士課程で学んでから就職するケースがほとんどである。
公的な研究機関や民間の研究機関で研究をする場合には、公務員試験や採用試験を受けて研究職として採用され、担当分野について専門的に研究を行う。キャリアを積むにしたがって、研究責任者や管理職へと昇進する場合もある。
主な就職先として、公的及び民間の研究機関、ハードウェア、ソフトウェア、セキュリティ、システム開発などを行う民間企業がある。
就業者は男性の比率が高い。
医学研究には、医師として臨床業務に従事しながら研究を進めていく臨床研究と、大学医学部や研究機関において研究専従で研究を進めていく基礎研究がある。ここでは基礎研究者について記述する。(大学教員については「大学・短期大学教員」を参照。)
基礎研究は主として解剖学、生理学、生化学、薬理学、病理学、免疫学、微生物学、衛生学など多くの分野に分かれ、仕事の内容もそれぞれの専門によって大きく異なる。医学は生物学の応用を中心にしながら、物理、化学、工学など幅広い学問領域を総合して進めなければならないため、医学研究者の研究手法も多様である。例えば、病理学や微生物学は顕微鏡を用いて病変を観察するのが大きな仕事である。生理学や生化学は実験動物や培養細胞を用いて実験することが求められる。衛生学は公衆衛生のために社会とつながりを持たなければならず、そのため特に統計的手法が重視される。
いずれの分野の研究者も、それぞれの研究手法を用いて実証的に理論体系を明らかにしていく。研究成果は論文などにまとめて発表する。研究業績は重要な学術誌(特に海外誌)に論文がどれだけ掲載され、どのくらい引用されているかによって評価される。
臨床研究者は診療に当たるため、全て医師国家試験の合格者であり、大学医学部の卒業者であるが、総合科学である基礎研究には異なったさまざまなテクニックを持つ専門家が参加しており、理学部、薬学部、農学部、工学部などの出身者も多い。ただし、大学の研究室で研究する場合には、大学院を修了している者がほとんどである。
公立の研究機関や民間の研究機関、医療機関などで研究をする場合には、公務員試験や採用試験を受けて研究職として採用され、担当分野について専門的に研究を行う。
勤務先は大学や研究機関などであり、その多くは都市部に所在している。
男女の比率は男性の方が多いが、女性も増えている。
製薬会社等の研究部門において、新しい医薬品を開発するための研究開発を行う。
医薬品の開発では、まず探索研究(基礎研究)として、化学合成、バイオテクノロジーやゲノム情報などを活用し、薬の候補となる新規物質を作り(医薬品候補物質)、その化学構造や物理的・化学的な特性から医薬品となる可能性を調べる。この基礎研究では、コンピュータにより物質の合成シミュレーションを行ったり、実際に医薬品の合成実験をしたりもする。さらに、関係分野の動向や最新の情報を調べたり、最新技術を用いたアプローチや社外リソースを活用した研究を行うことがある。ここまでの基礎研究がおおよそ2~3年とされる。
次に3~5年かけ、選別された医薬品候補物質について、有効性、体内動態や安全性などを検討する(非臨床試験)。また、物質自体の品質、安全性に関する試験、臨床試験や市販に向けた製剤化の検討も行う。
入職にあたって特に必要な資格はないが、薬学研究者になるには、大学の薬学部、理学部、獣医学部、農学部などで大学院まで進み、製薬会社、化粧品メーカー、国の研究機関などに就職するケースが多い。
入職後は大学の専攻分野の研究だけではなく、他の分野の研究も行うことが多いため、専門を生かしながら創薬に関わる知識も身につけることができる。
勤務先は基本的に企業や研究機関の研究所となる。製薬会社は大阪、都市圏や地方都市周辺等様々な地域に設置している。
勤務時間は、週休2日、9時頃~17時頃の勤務が標準だが、研究内容によってはその時間帯以外での業務が発生する場合がある。また近年、裁量労働制やフレックスタイム制をとっているところが多い。
生物のもつ遺伝子情報などを解明し、その成果を応用する技術(バイオテクノロジー)について研究を行う。(大学教員については「大学・短期大学教員」を参照。)
バイオテクノロジー研究者が活躍する分野は多岐にわたり、農業、食品製造、創薬、医療分野、環境分野などがある。
研究機関で研究を行う場合は、まず先行研究や既存の技術・成果をもとに研究テーマを設定し、計画をたてる。微生物、植物や動物細胞などを用い、最新の機器を含む各種の実験機器、装置、分析手段を駆使して、実験データを収集する。見出した成果を論文や報告書にまとめ、学会などで発表する。
入職にあたって特に資格は必要とされないが、バイオテクノロジー研究者になるには、大学で農学系、医学・薬学系、理学系(生物学など)、工学系(生物工学、応用化学、化学工学など)の学部卒業、又はそれと同程度の専門知識が求められる。
研究機関に入職する場合は、大学院の修士課程、博士課程で学んでから就職するのが一般的であり、入職後も研究開発の成果を上げていくことが求められる。
バイオテクノロジー研究者の職場は研究機関が所在する都市周辺部が中心である。
賃金、勤務時間等労働条件は勤務先の規定により異なるが、一般的には正規職員として採用され、週休2日制が標準で、フレックスタイム制や裁量労働制をとっている場合が多い。研究の状況によっては長時間にわたり実験等を行う場合もある。
産業用ロボットの研究開発を行う。産業用ロボットは工場などにおいて、組立、溶接、塗装、搬送等に幅広く導入されている。ロボットは大きく分けて、工場の生産工程で稼働している産業用ロボットと、人の活動を支援するサービスロボットがある。サービスロボットは手術の支援、掃除や巡回、介護での介助、店舗の受付やフロアサービスなどで使われている。ここでは産業用ロボットを解説するが、産業用ロボットとは「自動制御され、再プログラム可能で、多目的なマニピュレータであり、3軸以上でプログラム可能で、1か所に固定して又は移動機能をもって、産業自動化の用途に用いられるロボット。」(ISO、JIS)とされている。最近は柵を設けず人間と一緒に作業をする協働ロボットの開発が多くなっている。協働ロボットは基本的には万が一作業者と接触した場合、その接触を検知することにより、動作を停止するものであるが、そもそも協働ロボットが稼働する際には、設備環境面においてセンサーなどによりロボットが作業者と接触しないよう何重もの安全策がとられている。
産業用ロボットは顧客から要求に応える形で一から作り上げるものと、既存の製品の改良や一連のシリーズとして、コンセプトやデザインを引き継いで開発するものがある。一から作る場合は顧客の要求から基本設計を行い、詳細設計、試作、試験、そして量産に入り、顧客に納品する。この一からの開発は割合としては少なく、既存の産業ロボットの性能や機能を向上させる開発が多い。どちらの開発でも協力会社と共同で行うこともある。
産業用ロボットではソフトウェアの重要性が高まっており、センサーの情報から画像認識したり、高速で正確な動作もプログラミング(コーディング)で行われている。また、顧客に導入したロボットの機能向上を求められ、ソフトウェアの改良で対応することもある。
産業用ロボットの研究開発には、幅広い工学の知識が求められる。大学・大学院、また高専で機械、電気・電子、制御等を学んだ者が多い。近年はAI(人工知能)を含め情報処理を学んだ者も求められている。
入職後、発注者の要求に応え、関係者から信頼されるような研究開発が行えるまでには、早くても3~4年程度、平均的には5~6年の期間がかかるとされる。
職場としては、民間企業、国・民間の研究機関などがある。大手企業の研究施設や研究開発部門で働いていることが多い。民間企業で働く場合、会社の就業規則により相違はあるが、実働8時間で原則、土日祝日は休みとなっている。開発のピーク時などには残業となることも多い。ほとんどが正社員であり、給与は月給制である。
産業用ロボットは欧米、アジアに広く輸出されている。国内においても少子高齢化に伴う人手不足で協働ロボットの導入が進んでいる。
植物工場で生産する野菜等植物やその栽培方法等について研究・開発を行う。
植物工場では野菜や苗を中心とした作物を、光、温度、湿度、二酸化炭素濃度、培養液などの環境条件を人工的に制御した施設内で、季節や天候、地域、場所等にとらわれずに効率的に連続生産する。植物工場には人工光型、太陽光型、太陽光・人工光併用型があり、生産システムの採算性、効率性が重視される。研究開発は、①建物、設備、機器とその管理、②生産する野菜等とその栽培方法の両面から進められている。ここでは、後者の研究開発について述べる。
主な研究内容としては、工場生産に適した植物の選定と品種改良、生産性向上のための栽培プロセスのシステム化、経済的で効率的な育成環境の開発などがある。新しい品種やプロセス、環境を、実際に工場で試してみる実証栽培研究も行う。
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、大学で農学・園芸学系、化学系、や遺伝子工学、薬学を修了しているか農業専門学校を卒業していると有利である。農業の自動化が注目を集めており、情報技術に関する専門性も有用である。
栽培する野菜などの品質を高めるため、品種改良や新たな栽培技術の情報収集、関連する知識の吸収など、常に前向きで意欲的な姿勢が求められる。
植物工場は、異業種の大企業が子会社の新規事業として運営したり、農業分野のベンチャー企業、大学の研究室と地域の企業による共同事業体、地元農家が運営する等様々な形態がある。研究開発は大学や植物工場の研究開発部門で行う場合が多い。
勤務体制や勤務時間、給料面の待遇はそれぞれが所属する大学、企業の規定に準じている。
出典: 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)作成「職業情報データベース 解説系ダウンロードデータ ver.7.01」職業情報提供サイト(job tag)より2026年10月16日にダウンロード(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/download)を加工して作成